天皇制

天皇制はタブーか。
昨今日本国内で天皇制について議論がされるようになりました。
その議論は女性天皇を認めるかどうかといったもの、言うなれば天皇制存続のためにどうすればいいかというものです。
しかし、なぜ天皇制が日本に存在するのでしょうか。
古代から脈々と続いた、ということを聞きます。
それは置いといて、近代国家になるときにどうだったんでしょうか。
少なくとも幕末のときに、日本という国家概念を作るために天皇という存在が必要だ、と倒幕派の人たちは考えたのでしょう。
そして、幕府はなくなり明治政府になり、晴れて近代国家の仲間入りをしました。
そのときに天皇は統治者になります。(それは明治憲法が保障してます)
大事なのは天皇は、当時藩というたくさんの国家から日本という一つにまとまった国家になるための必要不可欠な存在だった、と考えられます。


近代化以前の時の有力者たちは天皇の存在を良く知ってました。
そして、その権威を借りて最高権力者は、自身の権力の担保にしてきました。
しかし、大多数の底辺に生きる人たちに大事なのはお殿様といった地方の有力者で、天皇はよくわからない存在だったそうです。
ここまで知れ渡ったのは明治以降の教育の賜物でしょう。


戦前までの天皇明治憲法が保証している、最高権力者、国家主席です。
ただし、名前だけのものとなっていたと思いますが。
それは軍部と三権をまとめることが出来たのは天皇だけなのに出来なかったから。
そして今の天皇は象徴です。
象徴ってなんですか?
しかし、これだけは断言できます。
内閣総理大臣国家主席ではない。
となれば・・・。


天皇制を存続する手段を考える前に、天皇制そのものに対する議論がないのは納得がいきません。
そもそも、そんなことは考えてはいけないものなのでしょうか?


余談ですが、いつか忘れましたが朝まで生テレビで、DNAを持ち出して天皇の男子継承の意義を説明している人がいました。
ようはY染色体が子々孫々に確実に受け継がれるといった話でした。
しかし、そのY染色体にどれだけの情報があるのでしょうか、また、そのY染色体が変化してない保証はどこにあるのでしょうか。
まったくもって話にならないですわ。


どうであれ、今まで議論すらされないことが議論されるようになったことはいいことでしょう。
どういうことになれ、天皇制が日本国民が望むようになればとそれでいいと思ってます。